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韓流制限「限韓令」とは?K-POPへの影響や現在の状況を徹底解説【2025年最新版】
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韓国ドラマやK-POPなど、アジアを超えて世界中に広がる“韓流”ブーム。
しかし、そんな中でも特に注目されてきたのが、中国における「限韓令(韓流禁止令)」という存在です。
2016年に突如始まったこの“非公式な制限”は、K-POPグループの活動やファンダムのあり方にも大きな影響を与えてきました。
この記事では、限韓令とは何か、なぜ始まり、現在はどうなっているのか──という流れで、政治とエンタメの関係をわかりやすく整理していきます◎
📌 この記事を読むとわかること
- 限韓令(韓流禁止令)の発端と背景
- EXOやf(x)など、影響を受けたK-POPグループの事例
- 中国が韓流を制限する政治的な理由
- 最近の緩和傾向と、今後の可能性
- ファンやアーティストにとっての現実的な影響
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目次
限韓令(韓流禁止令)とは?
限韓令(韓流禁止令)とは、K-POPファン・韓流ファンなら知っておきたい、政治とエンタメの複雑な関係。
“限韓令(げんかんれい)”とは、2016年に韓国がアメリカのTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備を決定したことへの中国側の事実上の報復措置とされています。
この制限によって、中国では
- 韓国の音楽やドラマの放送・配信停止
- 韓国アーティストのテレビ出演NG
- 韓国関連の広告排除
など、さまざまな“非公式な”韓流排除の動きが広がりました。
ただし、中国政府は公式に限韓令の存在を認めておらず、あくまで“黙示的制裁”として進行したとみられています。
2016年に大韓民国がTHAADミサイルの配備決定を公表して以降に、中華人民共和国がとった様々な報復措置とされる方策のうち、特に韓流文化への規制を指して、おもに韓国のメディアが用いる表現。韓流禁止令と称されることもある。また、中国人観光旅行客の韓国への渡航を規制する方策が、この表現で言及されることもある。
引用元:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/限韓令
このような措置は、2017年秋の段階でも継続していると考えられているが、具体的に何らかの包括的な法令なり命令が公にされているわけではなく、中国側は、報復措置として行なわれた行為とは認めていない
EXOやf(x)も…?実際に影響を受けたK-POPグループたち
2016年以降、EXO、f(x)、UNIQなど複数のグループが限韓令の影響を受けました。
たとえば、
- EXOは2017年に予定していた中国・南京での大規模コンサートを中止(公演日10日前)に発表
- f(x)のビクトリア、EXOのレイは中国に拠点を移し、韓国での活動が激減
- UNIQは韓国人メンバーの中国活動が難しくなり、事実上の活動停止状態に
こうした変化は、韓中間の政治的緊張がアイドル活動にまで影響を及ぼしている証拠とも言えます。
なぜ“限韓令”が出された?
単なる文化の問題ではなく、“政治と安全保障”が背景にあります。
限韓令の直接的なきっかけは、韓国による米軍のTHAAD配備決定(2016年7月)です。
中国はこれに強く反発し、報復の一環として韓国文化の流入を制限したとされています。
THAADはミサイル迎撃用の防衛システムであり、中国はこれを“自国の軍事機密を監視するための手段”とみなしました。
そのため、韓国に対して経済・観光・文化あらゆる側面から圧力がかけられることになったんです。
韓流コンテンツはなぜ“禁止対象”になったの?
──K-POP・韓ドラが中国の若者に与えた影響力
中国国内では、K-POPや韓国ドラマが若者の間で爆発的な人気を誇ってきました。
しかしそれは、中国のアイドル育成システムや映像産業に大きな影響を及ぼすようになったことも意味します。
(限韓令が出され、K-POPが制限されてからは、中国でも韓国のサバイバルオーディション番組を倣ったような番組が続々放送され、人気グループが多数誕生しました。)
国家的な視点から見ると、韓流ブームは「文化的浸透=ソフトパワーの脅威」ともとられかねません。
その結果、「自国文化を守る」「外資に頼らない」という方針のもと、韓国文化が排除対象とされたといえます。
“限韓令”の現在は?
──表面上は緩和ムード、でも完全解除ではない
2023年以降、中国では一部の韓国芸能人やアーティストの活動が再開されています。
たとえば、
- EPEXが2025年に中国・福州で単独公演を開催
→現地の事情によってやむを得ず延期されたという。 - aespaの音源が中国の音楽プラットフォームに再配信
→2024年10月リリースの5thミニアルバム『Whiplash』が、中国の主要音楽プラットフォームで再配信されたそう。
ただし、中国当局は公式に「限韓令」を認めたことはなく、“いつ再発動されるかわからない”グレーな状況です。
Yahoo!ニュース


“限韓令”解除?中国で9年ぶりのK-POP公演…EPEX、5月に初の単独公演が決定(Kstyle) – Yahoo!ニュース
EPEXが、中国での単独公演の開催を決定し、世界的な影響力を拡大していく。 EPEXは5月31日、中国・福州にあるMAAQUU X CH8 livehouseにて、2025単独公演「青春欠乏 in
限韓令がK-POPファンに与えた影響とは?
ファンにとって最も大きいのは、中国人メンバーが今後どうなるのか分からないという不安です。
実際に、
- 威神V(WayV)のように中国向けユニットとして独立展開されるグループ
- 韓国スケジュールから外される中国人メンバーの増加
- レイ(EXO)のように実質ソロとして活動する形へ移行する例も
このように、「限韓令」はグループの編成や国際活動のあり方に大きな影響を与えてきました。
おわりに|限韓令は終わったのか?これからの動きに注目
限韓令は、韓国コンテンツへの“見えない壁”として今なお残っている現象です。
そして、それは単なる文化摩擦ではなく、政治や安全保障の文脈と強く結びついています。
今後の動き次第では、また制限が強まる可能性もあり、ファンダムも“政治の波に揺れるK-POP”とどう付き合うかが問われる時代なのかもしれません。
しかし、K-POPアイドルが政治利用されるような事態には発展しないよう、願うばかりです。